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Frank Sinatra「The Columbia Years/1943-1952/The Complete Recording Vol.1 CK52866


SinatraはCapitolの「Where Are You」で「There’s No You」の決定的な名唱を残している。
しかしここでの創唱はこの時代の寵児だった彼の素晴らしさを隠すことなく見せ付けてくれる。
このColumbia時代の全集のVol.1は1943年の6月から1944年の12月までの録音が収められている。
ミュージシャン・ストのためBobby Tucker Singersのコーラスをバックにうたう[Close To You]「Sunday Monday Or Always」「I Couldn’t Sleep Wink Last Night」もよいが、やはり「I Fall In Love Too Easily」がこの時期の彼でなければなされなかった名唱。「Nancy」もスタンダードとなったが「Saturday Night」の高揚したスイング感に胸が躍る。

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Betty Carter「The Modern Sound Of Betty Carter」Abc Paramount


Bettyのアルバムと聞くと尻込みしてしまいそうだけれど、このアルバムやRay Charlesとの競演盤は普通のVocalアルバムとしてもじっくり聞くことが出来る。
しかしそこはモダンサウンドとうたっているいるだけあって「My Reverie」はラテンリズムで入るという意表をつくが、「さび」でのゆったりとしたスイング感がさすがと思わせる。
Billie Holidayの死後すぐ書かれた「Don’t Weep For The Lady」が泣かせるが、なんといっても「There’s No You」が良い。

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Keely Smith「Be My Love」Dot DLP3241


Keelyの代表作というとCapitolの「Politely」「I Wish Love」「Seingin’ Pretty」Repriseの「The Intimate」「Little Girl Blue」が上げられるが、Dot時代の諸作は日本で全く評価されていない。
このアルバム以外にも「Swing, You Lovers」「What Kind Of Fool Am I?」
「Dearly Beloved」等のよい作品がある。Billy Vaughnのちょっと通俗的なアレンジにのせ艶艶とした声で軽々とさわやかに唄われる歌を聴き終わると気持ちの良い後味が残り、アームをリピートさせてしまう。
ロッカ・バラード風の「I’d Climb The Highest Mountain」がこの時代の彼女らしいが、「My Reverie」の3連ののりが気持ちよい。

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Keely Smith「John Lennon・Paul McCartney Songbook」Reprise R6142


当時スタンダード歌手はアルバムの中にビートルズ・ソングを入れて彼らの歌にも時代の流れを超えて耐えられる曲があることを示したり、購買意欲をそそるために唄わざるを得ない状況で挿入したりと、この時代の寵児たちに四苦八苦していた。
「Yesterday」や「Michelle」をアルバムに忍ばせることはあっても丸々1枚ソングブックにしたスタンダードアルバムというのはこの時期他に類を見ないのでは。
ここには「Yesterday」や「Michelle」は無く、彼らの初期のアルバムから代表曲を取り上げErnie FreemanとBenny Carterのアレンジでまさにスタンダードナンバーに作り変えている。
惜しいのはKeelyの声に既に艶が失われていること。
いかにもRepriseらしい企画のこのアルバムをKeelyはどんな思いで作ったかはわからないが、際物アルバムでは無く、
じっくり鑑賞に値する作品に仕上げていると思う。

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Jamie And The J.Silia Singers「Jamie And The J.Silia Singers」Paramount ABC 562


ColumbiaにThe J’sとして吹き込みを残したのち彼らはJ.Silia SingersとしてABC Paramountからアルバムを出している。
ここでのメンバーはJ’sで一緒だったLen Dresslarの他に後期Hi-Lo’sのメンバーだったDon Sheltonが在籍している。DonとHi-Lo’sのリーダーだったGene Pueringの縁故でLenとGeneが巡り合いSingers Unlimitedが結成されたという由縁にもなったグループである。
J’sと違うのはSingersと名乗っているとおり大所帯のコーラスによる音作りになっていること。
しかしJamieのソロヴォイスがふんだんに聴ける。
なんといっても控えめなコーラスを従えて唄う「The Shadow Of Your Smile」が清楚。
「Yesterday」や「Eight Days A Week」「We Can Work It Out」というBeatlesナンバーを「The Days Of Wine And Roses」や「A Taste Of Honey」等のはやり歌にちりばめるという当時のありがちな選曲であるが、Jamieの声あるがゆえに生きているアルバムだと思う。

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The J’s With Jamie「Hey, Look Us Over!」Columbia CL2005


J’sのアルバムは必ずJamieのソロによるバラードが入っている。
彼女の「Fly Me To The Moon」はDinahとは正反対、ストレートに伝えられない思いを歌に託して切々と訴えている乙女心が切ない。
メンバーのLen DresslarはこののちSingers Unlimitedに加入。
The Second Time Aroundのようなバラードがやはりいい。

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Dinah Washington 「In Love」Roulette R15230


こんな強引な「Fly Me To The Moon」は他にはないと思う。
何せFly Me To~の前にWon’t Youがつくのであるから。
本来「抱きしめて」と言えないので「月に連れてって」と言うこの歌が、Don Costaの新しいアメリカを象徴するようなモダンなアレンジを引き連れた女王の声で印象深い歌に生まれ変わった。
「I’ll Close My Eyes」はフレーズの切れ目すべてから切なさが滲み出ている。
この曲は映画「マディソン郡の橋」で効果的に使われていた。
日本では評価の低いRoulette時代のDinahであるがアメリカでは既にブルースの女王ではなくポピュラーヴォーカルの女王として常にラジオで聞かれる声だったのだろう。
クリント・イーストウッドのセンスに脱帽する。

 

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Dinah Washington 「Dinah 62」Roulette SR-25170


60年代初頭、アメリカン・ポピュラーは繁栄するアメリカを象徴するように華やかで強いものになっていった。
まさにここでのDinahはピカピカにメッキされたエンジンのようなアレンジにまたがってハーレーのごとくクルージングしていく。
「Destination Moon」は最終目的地月までの距離は既に眼中になく、超音速新婚旅行に夫を連れまわす、まさに強いアメリカの強い女性の代弁が聞こえる。
「Drinking Again」は名唱。

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Ames Brothers 「Destination Moon」Victor LPM1680


彼らの「No Moon At All」がヒットした時代は既にロックンロールのプロトタイプがJazz、Blues、C&Wすべての分野で噴出していた時代であった。
空には音速機が飛び、人工衛星が宇宙に舞う時代にこのタイトルのアルバムがレコード店に並んでいることを想像すると、新しい時代直前のわくわくしたアメリカンミュージックの状況が見えてくる。
当然日本への影響も大きく、われわれが子供のころ聞いていたダーク・ダックスやボニー・ジャックスなどの男性コーラスは今にして思うとこのAmes Brothersタイプのコーラスだった。「Destination Moon」の中で歌われるA supersonic honeymoonという言葉に新しい時代がすぐそこまで来ていることを告げられ気持ちが高ぶる .

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