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Annie Ross「Sing A Song With Mulligan」World Pacific


「This Is Always」の大推薦盤というとこのコーナーでかつて紹介した「Nat King Cole」の「Tell Me All About Yourself」。
粋でジャージーな仕上がりが大人の聴く音らしくて良かった。
Annie Rossのこの超有名盤はVOCAL入門時いやというほど聴いたアルバム。
ピアノやギターといったコード楽器が無くAnnieのヴォリュームの無い声とMulliganのバリトンの低い音で組み合わされたすかすかの音作りがどうしても好きになれないアルバムだった。
でも今聴きなおしてみると当時の革新的なモダンサウンドが新鮮に聞こえる。
「This Is Always」はAnnieの抑揚の無い声に絡むMulliganあっての曲。
「Between The Devil And The Deep Blue Sea」でのMulliganの粋なカウンターメロディがそのままソロに入っていく感じがとても斬新な気がしたものだった。

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Chet Baker「Sings And Plays」Pacific Jazz


「I Wish I Knew」といえばこのアルバム。
20代の頃本当に良く聴いたレコード。
久し振りに引っ張り出してみて気がついたのだけれど、このアルバムPJ-1202。
あの「Sings」がPJ-1222だからこちらの方が先に出ていたわけ。
この2枚は常に一緒に聴いて来たのであまり意識していなかったけれど、「Sings」より地味な印象は選曲のせいかも。
でも良い曲が揃っている。
シナトラと双璧をなす「Someone To Watch Over Me」のか弱さもいいけれど、「I Wish~」のMac Gordon~Harry Warrenコンビ作「This Is Always」がこの頃の彼の甘さに良く合っている。

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Freda Payne「After The Lights Go Down Low」Impulse A53


一時はコンテンポラリーなSoul歌手になった時期もある美貌の歌姫Fredaの初期Jazz時代のアルバム。
Ernie Royal、Bob Brookmeyer、Phil Woods、Zoot Sims、Seldon Powell、Hank Jones ら錚々たるメンバーでのビッグバンド・サイドのA面よりも
Phil、HankにJim Hallを加えたコンボ・サイドのB面のほうがしっくり来る。
それにしても「I Cried For You」をここまで屈託無く唄ってしまうのは矢張り若さのせいか?
「Round Mid Night」「Out Of This World」「Lonely Woman」と続いて「I Wish I Knew」の上手さで将来が約束されていたようだ。
それにしてもこのジャケットは良くない、インナー・ジャケットの写真で救われる。

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Diana Ross 「Lady Sings The Blues」Motown M758D


今もう一度見たい映画のひとつ「ビリー・ホリディ物語」。
リアルタイムで見たときは20代になったばかりで、まだJazz Vocalも聞き込んでいない頃、Billieの唄は聴いたことはあるもののしわがれて妙にくねくねした唄い方がぴんと来なかったものだった。
しかしBluesにのめりこんでいた時期で、黒人歌手の悲惨な生涯と言う面を強調したこの映画は強く心に残る映画だった。
今こうしてもう一度サウンド・トラックを聞いてみるとアレンジが40~50年代のものより明らかにモダンなサウンドであるにもかかわらず、ダイアナ・ロスの唄はこの映画のイメージを壊していない。
シュープリームス(最近はスプリームスと言うのかな?)自体スタンダード曲集のアルバムを出しているグループ。
ロスの唄も彼女特有のフェイクで唄っているけれど嫌味にならない。
「May Man」の解釈はモダンなもの。
「God Bless The Child」の仕上がりは丁重で映画云々を抜きにとても素晴らしい出来だと思う。
「I Cried For You」はこのアルバムではスタジオとライブの2バージョン収められているけれど、どうやら同一の音源に拍手歓声をかぶせているだけのもの。
しかし彼女ならではのモダンなフェイクが当時の勢いを表していて気持ちよく聴ける。
当時はきちんと評価されていなかったように記憶しているが、ビリーのコピーではなく彼女の個性を全開させて、尚且つビリーの雰囲気を見事に再現した優れたパフォーマンスで満ちているアルバム。

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Georgia Carr 「Rocks In My Bed」Vee-Jay VJ1105


シカゴのVee-JayにはR&BとJazzの狭間のおいしいアルバムが沢山ある。
Jazzシンガーの歌うBluesの定番Rocks In My Bed。
A面はこの曲を含んだジャージィなR&Bを、B面はブルージィなバラードをソウルフルに歌い上げる。
特にこのB面がたまらない。
ちょっとくぐもった,しかし魅力のある声で唄うバラードは、ストリングスの甘い調べとバックビートが効いた3連の絶妙なブレンドでこの手の音好きにはこたえられない。
「Softly」をロッカバラードで仕上げられると全く違う曲に聞こえる。
同じくBillie Holidayの「May Man」はビートを利かせたコテコテバージョン。

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Betty Roche「Light And Politely」Prestige 7198


まさにBlack Vocalのコクで聞かせる「Someone To Watch Over Me」。
前出のMargeの同曲が少女の震える胸のうちを唄っていたのに比べると、一人暮らしてきた女の寂しさと切なさが聴けるBettyの唄。
エリントン時代の「A列車で行こう」を再演したBethlehem盤よりも、「Singin’ And Swingin’」とこのアルバムのPrestige時代が大人の抑えが効いていて良いと思う。
「Jim」「Polka Dots And Moonbeams」「For All We Know」等の甘い歌、切ない歌を重厚に聞かせるBetty.
「Maybe You’ll Be There」の乾いた哀愁、「Rocks In My Bed」での洗練されたブルース感で彼女の本質を聴くことが出来る。

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Marge Dodson「In The Still Of The Night」Columbia CL1309


以前このコーナーで紹介した[New Voice In Town]ではアクは強くないけれどジャージーなのりを聞かせていたMarge.
「In The Still Of The Night」をタイトルにしたこのアルバムはそれより前のもの。一転してしっとりしたアルバム作りであったのだけれど、この頃は白人ヴォーカルと聴きまごうようなほどあっさりとした節回し。
音の伸ばし方、上げ方の少し投げ出したような唄い方、唄いだしを可愛らしく作るところなどは一寸Beverly Kenney風でもある。
アルバムを通して聞いていくと背伸びしていた少女が、大人の世界を知って少しずつこなれていく風情がみえる。
「Little Girl Blue」「Someone To Watch Over Me」のような初々しい思いの歌から「The Man I Love」、「I Cover The Waterfront」で経験をつみ「In The Still Of The Night」で夜の似合う女になっていく。
Columbia時代の後はDeccaでPopな味付けのアルバムを作る彼女ではあるけれどソウルフルな曲を歌っても臭くならない人であった。

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The Lettermen「A Song For Young Love」Capitol T1669


「The Way You Look Tonight」が自分にとって何故郷愁を感じる歌なのかこのアルバムを聞きなおしてみてあらためてよくわかった。
子供の頃聞いていた彼らのレコードのなかにこの曲があったのだと思う。
ここで取り上げたアルバムは彼らによってリバイバルヒットさせたこの曲と前出したPerry Comoでも紹介したSmile等が含まれた当時の彼らを代表するアルバム。
The Four LadsやThe Four Prepsのような正統派の大人のコーラスより先進的でモダンなコーラスワーク、そして何よりも若さ溢れる歌声とアレンジでロックン・ロールが席巻していた若者達の音楽生活の中に一服の涼風を吹かせていた彼ら。
ひたすらドリーミィな「The Way You Look Tonight」「When I Fall In Love」と比べると「Smile」は3連のビートがきいていて改めて彼らの若さを感じさせる。
その趣は[Valley High]「Dreamer」のようなPopな曲で顕著になる。
「In The Still Of The Night」のような古い曲をドリーミィかつフレッシュに生き帰させることが出来るのが彼らの魅力。
既に「Mr. Lonely」の大ヒットを予感させる 

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