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James Brown 「Cold Sweat」 Polydor PD1020(KING)


A面 67年のヒット曲「Cold Sweat」をLP化する際65年のSmashでのアルバム「Out Of Sight」に入れていたスタンダードを再収録したもの。
A面は「Kansas City」等のロックロールを、B面は件のスタンダードをJBの世界に塗り替えている。
スタンダードが決まりに決まったソウルバラードになっているのが凄い。
こんなかっこ良い「Nature Boy」「Mona Lisa」は他ではちょっとありえない。
「Out Of Sight」時もそうだったのだろうけれどこのアルバムを買う層が当時スタンダードを聞くはずがない訳で、それを(スタンダードを歌うことは彼の夢のひとつ)最新アルバムに塗りこめることで強引に聞かせてしまう。
でもそれがリスナーにとって自然なものにさせるところが凄い。
これがこの国の音楽の有り様、GospelやSoulを歌っていても普段ラジオから流れているポピュラー、昔から歌い継がれている唄が常に体の中にある。
「Jazzしか聴かない、Bluesというものはこういうものだ」などと言って音楽の幅を狭めるのはつまらない。
世の中には素晴らしい音楽がいっぱいある、JBが改めてそう教えてくれる。

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Lainie Kazan 「The Love Album」MGM E4451




「I’m A Fool To Want To You」といえばSinatraの「Where Are You」とBillie Holidayの「Lady In Satin」に極まるけれど、Laineの透き通る独白が激情の悔恨と自虐に変わる唄も聴きもの。
エキゾチックな美人、グラマーで唄が巧いけれど日本ではこういうショウシンガーはあまり紹介されない。
きちんと声楽を学んだ人、感情にあわせた声の使い分けが地味な選曲をあきさせない。
恩人の唄「Everybody Loves Somebody」、アラビアの楽器ウードを使った「Nature Boy」が印象的。

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The Barry Sisters 「Side By Side」Roulette R25136



インデッシュ語の歌でのヒットで知られるBarry Sistersはルーレットにスタンダードのアルバムが多い。
ポピュラーな選曲と、聴き疲れのしないアレンジの親しみ易いアルバムだが、技術に裏打ちされた自信のある歌と姉妹のコンビネーションのよさで聞き流しはもったいない。
透明な裏声にオブリガートされた「Fascination」は曲の持つやわらかさにさらに清涼感を加えたもの。
「Around The World」「Cry Me A River」「Come’ Prima」「Misty」「Who’s Sorry Now」「Autumn Leaves」などの当時お約束の選曲に絡めたシナトラソング「I’m A Fool To Want To You」「It’s Alright With You」が良い感じ。

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Misora Hibari「Love!」Nippon Columbia COCP3354-55


JazzとStandardを唄った55年から66年までの録音のコンプリート盤。
Sp時代の名唱「Again」が収録されていないのが残念だが、今まで出ていたスタンダード盤をダブりを覚悟で買わなければここまでの曲は揃わなかったので今回の企画は大喝采。
子供のころ彼女をはじめ江利チエミが唄う英語の曲がその発音ゆえに陳腐に聞こえたものだった。
しかし今改めて聴くと「Walking My Baby Back Home」がオキマベイビバクホームに聞こえようとこの偉大な歌手の情感に圧倒されてしまう。
表題曲の「Love」という曲はNat King Coleの「Love」とは違う彼女の「Love」、日本人の「ラヴ」なんだと改めて思う。
「Cry Me A River」は日本詞のせいでまったく違った歌になってしまっているが、それがまた彼女の詩となりこの曲の名唱のひとつになるといっても良いと思う。
やはり「Stardust」をはじめとするKing Coleソングが良いが、凄みさえ感じさせる「Fascination」が素晴らしい。

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Paul Anka 「Paul Anka」Abc Paramount ABC240


デヴューヒット「Diana」に「You Belong To You」「You Cheatin’ Heart」「Jambalaya」「Red Sails In Sunset」等当時のヒット曲を絡めたAnkaの1stアルバム。
AbcからVictorに移籍するさい音源の権利を彼がすべて持っていったためこの時代のアルバムをオリジナルどおり復刻するのは難しいが、こうして通して聴いてみると「Diana」のⅠ-Ⅵ-Ⅳ-Ⅴの循環コードが他の当時のヒット曲の中でも際立ってキャッチーなのが良くわかる。
「Side By Side」「Walking My Baby Back Home」などのニュー・スタンダードを意欲的に唄うのも既に長い歌手生活への強い意志が見える為と言うと穿ちすぎだろうか(会社の戦略なのだけれど)?

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Paul Anka 「Anka At The Copa」Abc Paramount ABC353


60年発売のアルバムと言うことは録音時はまだ十代。
Bobby Darinの同企画アルバムが同じ年に出ているけれど年齢が違う。
貫禄と、唄の旨さ、何よりも才能に驚愕。
客層はティーンエィジャーも多いけれど付き添いの大人(?)にも満足のいくもの。
デヴュー時からスタンダードを唄ってきただけあってオープニングから「Sing Sing Sing」「You Made Me Love You」など手馴れたもの。
でも女の娘たちの嬌声とともに歌われる「My Heart Sings」の3連、ロッカ・バラードがこの時期の彼の魅力。
B面に移ってもメドレーで歌われる「Diana」「Put Your Head On My Shoulder」「You Are My Destiny」等の名曲たちと十八番の「Hello Young Lovers」への構成に違和感が無い。
この時代はまだ大人と子供が一緒に聞ける歌があった良い時代。
今年の紅白を思うと感慨深い。

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