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Dakota Staton「Crazy He Calls Me」Capitol T1170

Dakotacrazy

Crazy He Calls Me」をタイトルにしてるアルバムといえばDakotaのこのレコード。

でもこのジャケットじゃ絶対日本では売れないと思う、いやどこの国のレコード屋だってこのジャケットが飾られていればお客はチョッとひくと思うのだけど。

色調もすごいですよね、タイトルの「Crazy He Calls Me」のCRAZYだけ大文字になっているのと色調と彼女の表情がまさに狂おしい感じなのでしょうか?

Dakotaはほかのジャケットでは綺麗、可愛い系の(見える)ジャケットもあるのに、Capitolは思い切ったことをしたもんです(笑)。

ジャケットはともかく内容は秀逸、狂おしい思いはこういう黒人歌手お約束の捏ねた歌がお好きな方にはストレートに伝わってきますね。

I Never Dreamt」「What Do You About Love」というあまり歌われることの無いきつめ(?)のバラードが耳に貼りついいてきます。

ソウルフルなこぶしをゴージャスなスタンダードに載せる、こういうアルバムはCapitolの得意とするところかも知れません。チョッといただけないジャケットを見ながら聴く 「Angel Eyes」はまた独特の趣ですね。

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Rosemary Squires「My One And Only」Reflections C5-543(英EMI原盤)

Rose_squires

[いかに世界を微笑ませるか見せることができたのに、全ての時間を喜びで満たすことができたのに、曇り空を青空に変えることができたのに、もし貴方が私のものだったら]という「If I Had You」つながりで今回はイギリスからRosemary Squiresを。

彼女のアルバムは通称「赤のロージィ」と「青のロージィ」といわれているアルバムがあるのですが、入手タイミングを逃して現在出会いを待っています。

英国歌手ということで詳しいことはあまり判らないのですが、素直な歌い方に人柄を感じさせる人。

このアルバムは60年代初期から中期までの録音を集めたものです。

If I Had Youは「結局、貴方は私のものにならなかった」という解釈と「いつかは私のものにしてみせる」という解釈があると思うのですが、彼女の場合後者かな?

透る声と落ち着いた歌い方に心休まる人、若い声ではないのですが説得力があります。

スイングする曲もいやみにならず気持ちよく聞かせてくれますが、私は情感あふれるバラードが好きです。

狂おしい気持ちをぐっと心の中に押さえ込んだ「Crazy He Calls Me」の歌い口はこの人ならではと思います。

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Alice Lon 「It’s Alice」Coral CRL 57302

Alice

That Old Feeling」は「昨夜昔の恋人に出会って、目があったとき懐かしい気持ちがこみ上げてきた。忘れていたはずなのに実は自分の心の中の恋の炎は消えていなかったを知った。」というような内容の歌です。

Anitaが歌うとそんな自分の気持ちを自傷しているような唄になるのですが、Aliceの場合心のどこかで「またもう一度」という唄に聞こえるのがやはり個性の違いでしょうか。

この唄はSinatra等男性が歌ってもまた良いのですが、彼女たちのように大人の声の女性に歌われると「過ぎた恋の再燃へのためらい」が微妙で味わい深いです。

彼女のアルバムはこの1枚しか持ってはいないのですが、チョッと古風な歌い方をする50年代のポピュラー歌手。

当時のTVショウにはこういう女性歌手が必ず一人はいて、恋の歌を唄っていたのだなと思います。

落ち着いた声質のせいか恋にうち振るえるというというイメージは無く、恋の成就をどこか諦めている大人の女性の切なさを感じさせる人です。

They Say It’s Wonderful」「You Mad You Love」「I Hadn’t Anyone Tell You」等哀切感のある歌がアルバムの落ち着いた雰囲気を作っていますが、ラストの「If I Had You」の「あなたがいれば全てが変わるのに」という切ない思いが年齢を感じさせる声と裏腹にいじらしいです。

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Anita O’day「Waiter, Make Mine Blues」Verve MG V-2145

Water_make_mine_blues

駐在時代日米の考え方の違い、言葉の問題などで現地の従業員たちと激論になることがありました。

特に女性が激高しやすかった。

そんなときは彼女の目を見て「Mad About You」と言うと吹き出して会話は和やかに。

Mad About You」とか「Crazy About You」というのは「君に首っ丈だよ」という意味。

その「Mad About You」という歌もありますが、今回は「Mad About The Boy」つながりでAnita姉御の秀作を。

彼女が歌うと若い男の子に心奪われた中年女性の哀切という歌になりますね。

このアルバム、カウンターで「ウエイターさん、私のブルースを作ってよ」(ここで愚痴るから)と言っててるとおり、「That Old Feeling」「Angel Eyes」「The Thrill Is Gone」など全編自虐曲(笑)で構成されている彼女ならではの渋盤。

自虐と言っても、Sinatraのように重くならないのが彼女の特徴、「まあ、いつものことよ」という感じが粋ですね。

ラス・ガルシア編曲・指揮というのも好盤の理由、Bud ShankのアルトやBarney Kesselのギターのつぼ押さえも生きてます。

でもタイトル曲の「Waiter, Make Mine Blues」、いい曲です。他に誰か歌っているのか調べてみましょう。

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Dinah Shore「Love Songs」Harmoy HL7099

Dinah_shore

A Cottage For Sale」を聴くといつも「心の旅路」という映画を思い出します。

子供のころテレビの名画劇場で見た記憶しかないのですが、グリア・ガースン演じる主人公が記憶の失った夫とかつて暮らした二人の家を訪れるシーンがこの歌のイメージと重なります。

歌自体は映画と関係無く、大体以下のような歌詞だと思いますが意訳なので間違っていたらすみません。

<<私たちの小さな夢のお城はすべて夢と一緒に消えてしまって。

寂しさと静寂のなかブラインドがすべて下ろされた「売り家となったコティジ」を見つめる私の心は重い。

自慢にしていた芝生は枯れ草に覆われ、美しい庭は荒れ果てて

あなたがバラを植えた場所で雑草が言っている「コティジ売っています」と。

すべての窓からあなたの顔が見える、でも私が近づくとそこには何も無くて。

鍵は昔と同じように郵便箱に入っている、でも誰ももう私を待ってはいない。

私たちの物語の終わりはドアに貼ってあるの、「コティジ売っています」と。>>

1曲で二人の愛の日々とその終わりまでのドラマが見える秀逸な歌詞、特にさびの「窓からあなたの顔が見える、でも私が近づくとそこには何も無い。」のくだりはドラマチックで、じっくり歌詞を噛み締めるように歌ったCarol SloneFrank Sinatra、情緒纏綿なMatt Denisなどの名唱がありますが、こういうドラマ性のある歌は率直に歌っても歌い手の個性が出て逆に味わいが深い場合があります。

Dinah ShoreColumbia時代のこの録音は彼女の比較的若い時のもの、可憐さがこの曲の哀しさをストレートに伝えてくれます。

Harmonyはコロンビア時代のSP録音をアルバムにまとめるレーベル。ジャケットや選曲が良いので見つけると必ず購入しています。

このアルバムに入っている「Once In A While」や「Mad About The Boy」「Dream A Little Dream Of Me」といった懐かしい時代の曲がこのころの歌い方に合っていますね。

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