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Esther Phillips「Alone Again Naturally」Kudu KUDU09

Estherphillips

Cherry Redというともう一人Esther Phillipsです。
Atlanticの「Confessin’ Blues」での名唱も素晴らしいですが、

http://bluesvoice.cocolog-nifty.com/blog/2004/03/estherphillipsc_8ddc.html
このKuduの2ndアルバムでの再録ヴァージョンはギターのCornell Dupreeの名サポートぶりと相まって、モダンでジャズィな仕上がりになっています。
Kudu時代のEstherというと「What A Deference Day Makes」や「For All We Know」というディスコ調の大ヒットアルバムたちがあるのですが、それらがこの時代の最高傑作かといわれると率直に納得できません。
これら2枚はDinah Washingtonへのトリビュート曲を含むということからしてもEstherにとって重要なアルバムたちなのですがJoe Beckの編曲とギターにデリカシーが感じられず、常にターンテーブルに載せたくなるアルバムという趣ではないではありません。
この「Alone Again Naturally」の編曲者はPee Wee Ellis。
Kuduではこのアルバムを含めEstherの4枚のアルバムをアレンジしています。
錚々たるミュージシャンを贅沢に配置した、趣味の良い編曲はAtlantic時代の彼女の良さをそのまま昇華させた名盤たちを生み出しているわけです。
タイトル曲のオリジナルはチョッと青い感じのする哀切曲でしたが、Estherのバージョンはさらに孤独感を強めた大人の唄に仕上がっていて、ヒット曲をスタンダードに生まれ変わらせた成功例のひとつでしょう。
前期した「What A Deference Day Makes」が大ヒットし来日した時のステージを見ましたが、それから10年も経たないうちに他界してしまうなんて思いもしませんでした。
KuduからMercuryへ移籍してさらに円熟した唄を聴かせていく時期だっただけにもっと長生きしてもらいたかった人です。

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Eddie Vinson 「Cherry Red Blues」KING KS1087

Eddievinson

何度も録音している「Cherry Red」は彼 Eddie Cleanhead Vinsonの代表曲。

このアルバムはKingレコードの名盤のリイシュー。

若いときから熟成されていた唄とアルトが堪能できます。

クラシックブルースとジャンプブルースとモダンブルース全てのエッセンスが融合されて名唱になっている感じ。

シャウトする声が裏返るヴィンソン節、ブルースバラードに泣きのアルト、JazzBluesのせめぎあいがたまりません。

彼のアルトは、ブルースシャウターの道を選らばなければ、第2のパーカーに成ったかも知れないといわれるほどのもの。

このアルバムもウイントン・ケリー、バディ・ティト、スライド・ハンプトン等名手が脇を固めていて、Jazzアルバムとして聴いてもなかなかのものなのではないでしょうか。

オリジナルのジャケットデザインはノベルティな感じですが、この再発盤のデザインも悪くないですね。

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Etta James/Eddie Cleanhead Vinson「Late Show」Fantasy 9655(FCD9655-2)

Late_show

Red

 HollowayJack McDuffのコテコテ・コンボをバックにEttaCleanhead Vinsonが歌う、デュエットも聴ける。

ドラムがPaul HumphreyでギターがなんとShuggie Otisとくればどんなにショウが始まるのが遅くたって見に行く、聴きに行くって事になりますね。

こんなライブが聴けるなんてやっぱりアメリカは凄いなって思います。

今回このアルバム、CDのほうの紹介なのですがレコードには無かったCleanheadの「Cleanhead Blues」と「Cherry Red」という彼の十八番2曲が聴けるのがポイントです。味がある唄という前に上手い、格好良い、誰もかなわないブルースフィーリングに聞き惚れちまいますね。

でもこのアルバムのクライマックスはやはりEttaの唄。

Sweet Little Angel」でのShuggieのギターで盛り上がったあとで、名曲「I’d Rather Go Blind」追い討ちをかけるなんてステージ、体験したらノックアウトですね。。

Cleanheadとのデュエット「Teach Me Tonight」での絶妙な歌いまわし、絵的には迫力ありすぎなんでしょうが、目の前で聴けたら最高でしょう。

 

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Etta James「Life, Love & the Blues」Private Music82162

Etta

今でこそスタンダードアルバムがメインになってきているEttaですが、本来のR&BからBluesサイドのアルバムも良いアルバムがあります。
このアルバムは90年代のものですが凝った選曲のブルースアルバムになっています。
「Born Under A Bad Sine」はシンガーとしては難しい曲なんでしょうが彼女の重厚な唄が、この重い曲には良く合っています。
一番の聞き物はJhonny Guitar Watsonの70年代の名曲「I Want to Ta-Ta You Baby」。
オリジナルJhonnyの薄い唄に比べると彼女の深い唄が良いです。
Jhonnyのぺんぺんギターも魅力なオリジナルだったのですが、このアルバムのギタリストは迫力満点いいギター聞かせてくれます。
こういうアルバムって部屋でじっくり聴くより、車で聴くほうが雰囲気ありますね。

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Albert King 「Born Under A Bad Sign」Atlantic SD 7723

Albert_king

The Very Thought Of You」でこのアルバムへ行くというのはスタンダードファンでは誰も思い浮かばないかも知れませんね。

いつも事あるごとに言っているのですが、ブルースマンだって毎日Bluesばっかり聞いているわけではないわけで、ラジオから流れている色んな音楽をエッセンスに自分のBluesを形作ってきたのではと思います。

Albert Kingの年代だとスタンダードを聞いて育っているわけで、この曲が好きでも不思議は無いわけですね。

私もこのアルバムを買った20代の頃からこういう選曲に違和感は覚えませんでした。

クリームで有名なタイトル曲や、この後再レコーディングまでする代表曲の「Crosscut Saw」の収録されているA面より、マイナーの「As The Years Go Passing By」からこの「「The Very Thought Of You」と続くB面ラスト2曲に針を降ろすことが多かったものです。

くぐもったスモーキー・ヴォイスはブルースヴォーカルとしては2流といわれていましたがスタンダードを歌わせるとなかなか味があります。

ジャケットのデザインも秀逸ですよね。

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Natalie Cole 「Unforgettable」Elektra 

Natalie_cole

[That Sunday  That Summer]はもともとNat King Coleの歌。

Natalieの父親へのトリビュートアルバムでは当然Natと過ごした子供の頃のある夏の日曜日を唄っているわけで、Dinahのヴァージョンとは全く雰囲気が違います。

本来はこんな懐かしさのほうが切なさよりも前面に出た曲なのかもしれませんね。

このアルバムはNatalie Coleがレコード会社を移籍したときに新しい所属先のElektraレーベルからのデビュー・アルバムとして企画されたNatへのトリビュートアルバムで、当時話題になってかなり売れたアルバムだったと思います。

ブラコンの歌姫がスタンダードを歌う企画だったのですが、さすが小さい頃からショウビジネス界に慣れ親しんで父親の歌を身近に聴いて育っただけにストレス無く名曲達をこなしていますね。

父親の影響というよりやはりR&B世代で育ってきたソウルフルさが私的には美味しいところです。

もうチョッとアクが強ければコクが出たのかなとも思いますが、このアルバムがらみでTVなどの露出も大きくスタンダードを再度檜舞台に押し上げた功績を考えるとこのくらいのほうが万人向けで良かったのかも知れません。

タイトル曲を父親の音源とデュエットする企画はその後ポピュラーになりましたね。

名曲ぞろいでどれが良いとはいえませんが、やはり1曲目の「The Very Thought Of You」がNatへの思いが強くこめられていて心に残ります。

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Dinah Washington [In Tribute] Roulette R25244

Intribute

Dinah19631214日に39歳の若さでなくなっています。

死因は薬物の摂取多過によるもの。

彼女の死は61年に長年所属していたMercuryからRouletteに移籍して2年目のことでしたが、彼女はこの2年間で100曲近い曲をレコーディングしていました。

彼女がなくなった時点で既に5枚のアルバムが発売されていましたが、まだ40曲近い音源がレコード化されていなかったわけです。

この「In Tribute」は彼女の死後そんな音源から曲を選りすぐりリリースされた追悼盤ということになります。

遺影を思わせる縁取りのある黒いジャケット、不慮の事故でなくなった悲しみを自ら切々と訴えるかのような黒いバラード集です。

1曲目の「That SundayThat Summer)」は「人生の最後に今までの人生でたった1日を選ぶとしたら、貴方と私があったあの日、貴方が私に微笑んだあの瞬間、あの日曜日。

そう去年の夏のあの日曜日を選ぶわ」というまさにこのアルバムのためのような曲。

他の歌手ではNat King Coleのヴァージョンが有名ですが、全く違った趣。

Dinahファンなら涙なくして聴けない絶唱です。

彼女のレコーディングキャリアにおいてこのRoulette時代はあまり評価されることが少ないのですが、私はこの2年間に凝縮された彼女の遺産はMercuryよりもさらに洗練されより現代的であることに素晴らしさを感じます。

もう少し長生きしてくれたなら、既に生まれていたDinahチルドレンたちに、さらにどんな影響を与えたのだろうか、また黒人音楽をポピュラーミュージックをどのように変えて行ったのだろうかと考えさせられます。

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