« 2008年5月 | トップページ | 2008年7月 »

Frank Sinatra「This Is Sinatra Vol.2」Capitol W982

Thisisvol2

Dinah

 Washington2回もレコーディングした「Crazy Love」はSinatra57年録音のシングル盤でした。

素晴らしい曲ですがチャートの上位に上がったわけでもないこの曲を取り上げると云うことはよほど気に入っていたのでしょうね。

彼女はSinatraのこういった曲を良く唄っています、やはりSinatraの曲には特別思い入れがあったのではないでしょうか。

と言うことで今回はSinatraのシングル曲集の紹介です。

コンセプトアルバムで語られることの多いSinatraですがCapitolはコンスタントに彼のシングル吹込みを行いチャートに送っていました。

それらのシングル集をCapitol在籍中に何枚かアルバムとしてリリースしています。

Crazy Love」が収録された「This Is Sinatra Vol.2」はVol.2ですから当然Vol.1もあるわけで、その「This Is Sinatra」は56年にそしてこの「Vol.2」は58年に発売されています。

Vol.1はCapitol入社時の勢いの良い曲が多かったのですが、このVol.2はバラードが多く収録されていて、全体を通しても編集盤という感じがしないしっとりとしたアルバムになっていると思います。

またこのアルバムの特徴はColumbia時代の再録音が多いと言うこと、若さに任せ甘くささやいていた曲を、深くしっとりと歌いこんだCapitol録音は曲に新しい解釈を吹き込み往年の名曲をよみがえらせています。

Everybody Loves Somebody」「If You But A Dream」「It’s The Same Old Dream」「Put Your Dream Away」等すべてこの時代のバラードに生まれ変わっているのが凄いところです。

Everybody Loves Somebody」は60年代Dean Martinの大ヒットでおなじみの曲ですが、実は47年にSinatraが録音してチャートにも上がっている曲だったのです。

前途したDiana59年にこの曲を録音していていますので、このアルバムは彼女の部屋にも有ったのでは、などと想像してしまいますね。

残念ながら現在(20086月)の段階でこのアルバムはCD化されていないようですが

これらの曲が入っているCapitol期のCDがあればお聞きになってみることをお奨めします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Dinah Washington「Newport 58」Emarcy MG3614

Dinha_newport58

今でこそ色んな映像が安価な

DVDやy-tubeで見られますが、ミュージシャンの映像は音楽映画かミュージカル映画でしか見られなかった時代があったんです。

特に50年代のJazz映像なんて皆無に近い中、Newport Jazz Festivalの映像を楽しめる「真夏の夜のJazz」は貴重な音楽映画でした。

この映画で3人出ている女性Vocalistの一人がDinah Washington

始めてこの映画を見たときは(私も年齢からいってリアルタイムは無理、70年代のリバイバル上映で見ました)南京袋のような服を着た、短い髪の黒人女性をずいぶん迫力のある女の人だなと思ったものです。

でも笑顔がとてもチャーミングで、昼のステージの艶やかなAnita O’dayとはまた違う魅力にひきつけられたものです。

この映画のDinahの歌は「All Of Me」だけでしたが、このときの演奏を4曲収めたのがこの「Newport 58」です。

実はこのときのライブ音源は6曲録音が残されています。

Lover Come Back To Me ②Crazy Love ③Send Me To The ‘Lectric Chair ④Me And My Gin ⑤Back Water Blues ⑥All Of Me6曲ですが、このアルバムには①②⑤⑥の4曲が収められています。

     ④⑤はこの年の初めに発売された「Dinah Sings Bessie SmithEmarcy MG36130からの曲になります。

Bluesの女王と言われたダイナがBluesの皇后ベッシー・スミスの曲を歌うと言う企画はまさにはまりの企画だったわけですが、アレンジの古臭さとはまりすぎ故に印象に残らないブルース曲集になってしまったのは否めないところです。

さすがにこのライブバージョンはアレンジをモダンにしてありますが、いまさらブルースを並べても鼻につくと言うとこなのか⑤のみ収められています。

     はあの「Dinah Jam」でも唄われている曲ですが、「Dinah Jam」がソリストたちの

アドリブ合戦に負けまいと彼女の唄も気負いすぎたり、性急だったりと落ち着きの無い唄だったのに比べると、このNewport盤での唄はとてもリラックスしていています。

     はこのアルバムの中でも一番印象深い曲。

このCrazy Loveはこの年ヒットしたPaul Ankaの同名曲ではなくSinatraが前年にシングル盤を出していた佳曲。

サミー・カーン作曲の哀切感溢れるこの曲だけ、このライブ録音が彼女にとって始めての録音です。

この時期彼女は「Everybody Loves Somebody」も録音していますし、この2曲を取り上げると言うことは相当なSinatraファンだったのではないでしょうか?

彼女が唄ったシナトラ・ソングを調べてみるのも面白いですね。

Crazy Loveはその後スタジオ録音をされアルバム「I Concentrate On YouMercury MG20604に収められています。よっぽど気に入った曲だったのでしょうね。

⑥は映画で使われた曲、途中彼女もマレットを持って、Terry Gibbsのヴァイヴに割り込んでいくのですが、レコードで聴いてみるとちゃんとカウンターメロディを叩いているのが判ります。

当時海外の一流歌手の歌う姿なんて滅多に見ることが出来なかった時代、この映像を見て多くの日本の歌手がAll Of Meに挑戦したのでしょうね。

「真夏の夜のジャズ」まだご覧になっていない方、お奨めです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年5月 | トップページ | 2008年7月 »